東京都葛飾区柴又1-24-4

狂犬病ワクチン

日本では、90日齢以上の犬にだけ、一年に一度、義務づけられている予防接種です。

狂犬病は、犬だけではなく、人を含めた全哺乳類が感染し、発病すると治療方法がなく、神経症状を示してほぼ100%死亡する極めて危険なウイルス性の人獣共通感染症です。
感染ルートは、発病動物に噛まれることにより、唾液中に排出されるウイルスが傷口より体内に侵入し、中枢神経組織に達します。さらに各神経組織へ伝わり、唾液腺で増殖します。発病した人や動物は咽喉頭麻痺により唾液を飲み込むことが出来ず、結果としてウイルスは唾液と共に体外に排泄されます。潜伏期間は、長く一定せず平均で1~2ヶ月を要しますが。発病すると、物事に極めて過敏になり、狂躁状態となって、動物では目の前にあるもの全てに噛みつく様になります。その後、全身麻痺が起こり、最後は昏睡状態になって死亡します。人は、水を飲む時に、その刺激で咽喉頭や全身の痙縮が起こり苦痛で水が飲めないことから「恐水症」とも呼ばれています。
日本では、狂犬病予防法の施行により、1956年の犬での発症以後、報告はありません。
しかし、海外からの不法な輸入、人の海外への渡航が頻繁に行われている現在、けして安心でる疾患ではないので、予防を受けるべきワクチンです。

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